音響寿司屋が海上で捕獲した漂流物体。

　破損した海上標識かなにかの中身と思われますが、
　ドラム缶程のムクの発泡スチロール体です。
　海水を吸ってずっしりと重いのです。

　「来い！潮臭ぇの！」

　はい
　『家庭で出来る、発泡スチロールすこやか一刀彫』のお時間です。
　講師ポン太でお送りしております。

　大根の面取りやカツラ剥きの要領ですね。
　サクサクと。

　スケールはでたらめですが。

　えぐり作業は包丁が便利。
　気が済むまでほじくります。

　内部を貫通させようとおもっております。
　が、そう易々といくもんでもないです。

　こんなときホリタンポ君がいてくれたらなあ。

　ラチがあかないので
　ドリルの先にワイヤーブラシを付けて削ります。

　作業効率は上がりますが、
　強烈なスチロール粉が巻き起こる諸刃の剣。
　必ず防護メガネとマスクを着用しよう。

　塗装です。
　水性ペンキ、伸びは良いんですが乾きがいまいち。

　乾燥を兼ねて内部にハロゲン灯を入れてみました。
　うむ。それらしい。

　あとは細部を整えて出来上がり。

　さあ被ってみましょう。

　「おれは人間をやめるぞ！ ノッチョーーっ！！ 」

　ひと被りで、あっさりと“向こう側”に。
　グレイト。

　キャシーッ！！（ドッギャーン）

　華麗に本体登場です。

　『パイルダーッ！！

　オーン！！！』（ガシーン）

　はい。できあがり。

　（うあッ　なんだおめえは！）